寒くなると「抜け毛が増えた」「髪がパサつく」「頭皮が硬い」と感じる方が多くなります。
実は、これらの原因の多くは“頭皮の血行不良”です。
今回は、美容師歴20年以上・頭皮ケア専門の私が、寒い季節の頭皮血流を改善する「ナイトキャップ」の使い方と選び方を詳しくご紹介します。
最後までごゆっくりご覧ください。
寒い季節に抜け毛・頭皮トラブルが増える理由
冬は気温が下がり、全身の血流が悪くなります。
特に頭皮は体の中でも末端に位置するため、冷えの影響を強く受けやすい部分です。
- 頭皮温度の低下 → 毛根への栄養供給が減少
- 乾燥 → フケ・かゆみ・炎症の原因に
- 筋肉のこわばり → 頭皮が硬くなり、髪の成長を妨げる
つまり、「寒い=血行不良=薄毛リスクアップ」というサイクルが生まれてしまうのです。
ナイトキャップが頭皮ケアに効果的な理由
ナイトキャップというと「昔のおばあちゃんがつけているもの」というイメージを持つ方も多いですが、近年、美容意識の高い女性や男性の間でも人気が再燃しています。
主な効果は以下の3つです。
- 保温効果で頭皮温度をキープ 寝ている間に頭部の体温を逃さず、血流を保ちやすくします。冷えによる抜け毛予防にも◎。
- 乾燥・静電気の防止 冬場はエアコンの乾燥で髪の水分が奪われがち。ナイトキャップを被ることで、髪の潤いを閉じ込め、朝の広がりやパサつきを防ぎます。
- 寝返りダメージの軽減 寝ている間の摩擦は髪のキューティクルを痛めます。キャップがクッションとなり、枝毛や切れ毛を予防します。
美容師おすすめ!ナイトキャップの素材別特徴
素材によって頭皮への効果や使い心地が大きく変わります。目的に合わせて選びましょう。
| 素材 | 特徴 | こんな方におすすめ |
|---|---|---|
| シルク(絹) | 保湿力が高く、摩擦が少ない。静電気を防ぎ、髪の潤いをキープ。 | 乾燥・静電気・ダメージ毛が気になる方 |
| コットン | 通気性・吸湿性があり、蒸れにくい。オールシーズン使いやすい。 | 頭皮が脂っぽい・敏感肌の方 |
| ウール・フリース | 保温性抜群で寒い夜に最適。やや蒸れやすい点に注意。 | 冷え性・冬の血行不良対策を重視する方 |
正しいナイトキャップの使い方
- 寝る前の頭皮ケアを忘れずに
頭皮を3分ほどマッサージし、血流を促進してからキャップをかぶると効果倍増。指の腹で円を描くようにマッサージするのがポイントです。 - 髪をしっかり乾かしてから装着
濡れたまま被ると蒸れや雑菌の原因になります。ドライヤーでしっかり乾かしてから被りましょう。 - 耳まで覆わないタイプが◎
耳を覆うと熱がこもりすぎて寝苦しくなることも。頭頂から後頭部を軽く包む形が快適です。
おすすめのナイトキャップ3選(美容師セレクト)
- シルク100% ナイトキャップ(日本製)
なめらかな6Aシルク使用。摩擦ゼロで朝までしっとり。冬はもちろん、1年中使える万能タイプ。 - オーガニックコットンキャップ
敏感肌でも安心の素材。頭皮がベタつく人や、かゆみを感じやすい方におすすめ。 - フリース保温タイプ
冷え性の方に人気。就寝時の冷気をしっかりシャットアウト。寒冷地や冷房の効いた部屋でも快適。
シルク100%お勧めナイトキャップ
ロングの方にはこちらがお勧めです。
オーガニックコットンキャップお勧め(男性でも女性でも兼用できて便利です)
フリースナイトキャップ(こちらは外に装着して外出できます)
ナイトキャップ使用時の注意点
- 洗濯はネットに入れて手洗いコースに。素材が傷むと保湿効果が落ちます。
- 毎日使用する場合は2〜3枚をローテーションしましょう。
- 蒸れを感じる場合は、就寝1時間後に一度外すなどして調整。
+αケア:頭皮マッサージで血流をさらにアップ

ナイトキャップとあわせて行いたいのが、頭皮マッサージ。
2019年に発表された論文(Dermatol Ther. 2019;9(1):167-178)では、頭皮マッサージを毎日行うことで毛髪密度が増加したという報告もあります。
夜のリラックスタイムに1日3分でOK。
耳の上・後頭部・頭頂を指の腹で優しく刺激しましょう。
血行が促進され、毛根に栄養が届きやすくなります。
まとめ:ナイトキャップで冬の頭皮を「守る」習慣を
寒い季節は、頭皮の血流が低下し、乾燥や抜け毛などのトラブルが起きやすくなります。
そんな時こそ、ナイトキャップで頭皮と髪を守るケアを取り入れてみてください。
- シルク素材で保湿・静電気防止
- 就寝前の頭皮マッサージで血流促進
- 正しい使い方で朝までしっとり髪
「夜のたった3分+ナイトキャップ」で、冬の頭皮環境はぐっと変わります。
美しい髪は、健康な頭皮から。寒い季節も、あたたかく、やさしくケアしていきましょう。

コメント